レストランを愛してやまない美食ソムリエAsaco®の美食録

年間900軒を食べ歩く、美食ソムリエAsaco®が日々の美食やレストラン情報を紹介するグルメブログです

【辻静雄氏を読む】『舌の世界史』が語る、レストラン経営者兼料理長ということ

こんにちは。
レストランを愛してやまない、美食ソムリエAsacoです🌹

 

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いま読んでいる本のご紹介です。

『舌の世界史』辻静雄

 

 年末に、辻静雄さんの半生を描いた伝記小説美味礼讃を読んでから、辻静雄さん、そして辻調理師専門学校の魅力に引き込まれてしまい、辻静雄さんの本を(※)積ん読(つんどく)状態で読み始めたところです。今年の直近の目標はまず、辻静雄さんの著書を読破することになりました。

※「つんどく」とは、俗に「本を買って、積んでおくだけで、読まないこと」という意味で使われることが多いですが、私の場合は、読みたい本を積み上げて常に目の届くところに置いておくことで、より読みたい欲求がかき立てられ、一冊一冊どんどん読み進めていきたいというモチベーションにつながるので、むしろとてもポジティブな方法なのであります。

美食ソムリエ本

辻静雄さんの著書

 辻静雄さんは、大阪の辻調理師専門学校をはじめとする、辻調グループの創設者であり、世界を食べ歩いて当時の生きたフランス料理を日本に持ち帰った功労者です。多くの有名シェフを輩出してきた辻調グループですが、卒業生の中でも記憶に新しいのは、以前のブログでご紹介した、兵庫「メゾン・ド・タカ 芦屋」の糸井章太さんなど、料理の腕のみならず人格者としても有名な方が多くいらっしゃいます。

www.bishokuasaco.tokyo

 

そして今日は、いま読み始めた本舌の世界史 <辻静雄ライブラリー>の中から、さっそく私の心に刺さったエピソードを一部ご紹介します。少し読み進めただけでも、当時の辻静雄さんが語りかけてくる言葉がもう全身に刺さって刺さって、とても刺激的で興奮してしまって、ついついメモしてしまい、なかなか読み進められないでいます。笑

 

『レストラン経営者 兼 料理長ということ』

という小題で紹介されている、フードジャーナリスト「ミミ・シェラトン」女史の忠告に関するエピソードから、抜粋してご紹介します。

 

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『一番大きな問題は、ミシュランのガイドで三つ星などをとるとすっかり有頂天になり、店を留守にしてあちこち出歩く人がいると言うことなのである。』

 これはミミ・シェラトン女史の、レストランを留守にして若い料理人に任せ、遊び歩くようになってしまった三つ星シェフたちを揶揄している言葉です。私自身も、星の数や名声にかかわらず、シェフ不在のレストランにはなかなか足が向かないので、これを堂々とシェフに向かって言ってしまえるのって凄いなとしびれてしまいました。

 

『そこの店に食べに行くということは、少なくともお金と時間をかけて、大きな犠牲を払って、食卓の楽しさを満喫しに行くのが目的なのだ。にもかかわらず、肝心の一枚看板の主人兼コック長は居ないことが多く、ご本人は小遣いの稼げる魅力の多い外国へいそいそと出かけてしまっているというのである。』

これもミミ・シェラトン女史の言葉です。私の場合、好きで自発的にレストランへ訪れているわけなので、これほど強く思ったことはなかったのですが、時間もお金も、そして人生の限られた命を費やして、素晴らしい食体験を求めて行っていることは確かで、それなのにレストランやシェフのモチベーションが低いようでは、本当に寂しいことだなと、改めて思わされた言葉です。

 

有名になった料理人の腕そのものが、全部のお客さんに向けて発揮されているのではない。つまり、誰か人を使って、こんな作り方で、こんな味で、こんな盛り付けで盛るようにと指示していることでレストランの経営が成り立っているのだ。

 

主人になってしまえば、それですでにシェフつまり料理長なのではなく、主人を演ずるのであって、どんな店にも必ず本当に仕事をするシェフが介在するものなのだ。

これは、ミミ・シェラトン女史の発言に対する、辻静雄氏の見解です。たしかにレストランが大きくなればなるほど、シェフ以外の料理人たちの数は増え、他人に任せられる仕事が多くなり、自分のイメージする料理を指示して作らせてレストランを運営することが可能になっていきます。しかしそれは悪ではありません。ポール・ボキューズだってジョエル・ロブションだって、世界に自分のレストランがあるということはつまりそういうことなのですから。つまりそういうことを、レストランの実状として、辻静雄氏は弁解してくれているのです。

 

だから私は、

現代の日本のフランス料理でいえば、長年同じ場所にレストランを構え、一人のシェフが料理を作りつづけてきたレストランが好きです。そのレストランから、料理から、彼らの歴史だけではなく、シェフの心意気や愛情、そして生き様さえもがひしひしと伝わり、生きている心地がして、また、生かされていると実感できるからです。

 

そういう想いを、また改めて思い出させてくれているのが、辻静雄さんの著書たちなのです。これらの本が書かれたのは、いまからもう四十年以上も前のこと。私がこれまでレストランで感じてきた好奇心も懐疑心も、辻静雄さんの本が明文化してくれていることで、読めば読むほどそれらをどんどん答え合わせしていってくれる、そんな気がしています。

 

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 これからも、心に響いたフレーズを少しずつご紹介していきたいと思います。

本を読む時間

一杯のコーヒーを飲む時間

そんなささやかなひと時を、大切にする一年に今年はしたいと思っています。

 

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それでは今日も、美酒・美食でハピハピできますように🥂

美食ソムリエAsaco


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